皆さんこんにちは、らく~だです。

実はらく~だ、2か月程前にテントを買い替えました。
こちら、、、

ヒルバーグ ケロン4GT

ヒルバーグのケロン4GT!
収容人数(4名)、設営速度、耐久性、軽量、、、色々と健闘したあげくこれしかないという結論に。
すでに何回かキャンプで使っているのですが、画像を撮っておらずまたそのうちに詳細なレビューをすることにします。

で、今回のネタはというとペグ。このKeron4GT、純正に結構豪華なアルミのYペグが付属しています。

ヒルバーグ アルミYペグ

このペグ、ただのY時ではなく、それぞれの3面それぞれ湾曲していてY字は通常の形状でも強度があるのですがコイツはさらに強度がありそう。そしてお値段はなんと10本約6000円!!テントには22本付属していますがそれだけで約12000円、、、。

HILLEBERG Yペグ その2
24本でも程ほどにコンパクト。テントが携帯性抜群なのにペグが重くて大きけりゃ意味ないですもんね。
HILLEBERG Yペグ その3 ガイロープ
ペグ抜き+目印用のガイロープが付けられてますが、これもケロン4GTのテント本体に付いているものと同様にしっかりしたものが使われてます。

実物に触れてみるとわかりますが、かなり堅牢な作りで、余程の石混じりの場所でも無い限り打ち込めない場所は無さそうなのです。が!「使うのがもったいない」という理由でペグを別途購入することにしました、、、。長さ20㎝に満たないサイズで1本約600円ですからかなり高級な部類です。

今回はそんな高級ペグの代替として、中国製のチタンペグを購入したというお話です。

それではいってみましょ~

ヒルバーグ純正Yペグの代替品探し

そんなこんなで如何にも優秀そうなHILLEBERGのテントに付属しているペグのを買い換える事になりました。まず、ヒルバーグのテントは軽量高性能なのが特徴で山岳等の極地での利用を想定されている製品が多いです。購入したケロン4GTも北極や南極でプロに愛用される様な製品でテント自体も4名定員で広大な前室を持ちながら5㎏程度と超軽量とは言わないまでもかなり軽量な部類。

ペグも強度と汎用性、軽量性を想定して上述のジュラルミン製のYペグが採用されているというわけです。
そんなところにスノーピークのソリステ(20)なんて利用しようものなら、1.7kg(75g×22)もあり1kg以上重量が増える計算。なんだか美しくない、、、。

そこで軽量で強度があり、さまざまな土質にも対応できるペグ。どんなペグがあるのか、いろいろと検討してみました。

重量と強度

重量と強度というのは、基本的には反比例します。何故なら、強度のある素材は一般的に原子密度が高く、結果質量が大きくなり重くなるからです。

アルミ合金(ジュラルミン)は良く強度が高い材料として紹介されますが、例えば棒材で同じ径のものであればもちろん鉄の方が強度があります。あと、限界を超えて曲がったり戻ったりする金属疲労に弱いといった特性もあります。

逆にペグの素材として良く用いられる鉄は強度もあり、金属疲労にもアルミより強いのですがはるかに重いです。

これら鉄とアルミで同じ強度を持たせようとすると次のようになります。

  • 鉄と同じ強度をジュラルミンで実現しようとすると、より少ない質量で実現できる。たとえば、最高強度のアルミ合金(7075A)だと、1/2~1/3の重量で鉄と同強度が実現できる。
  • 鉄と同じ強度をアルミで実現するにはより体積が必要になる。たとえば、最高強度のアルミ合金(7075A)だと、鉄より1割体積が増やさないと同強度にはならない。※厳密には鉄・アルミでも強度や特性はそれぞれ異なるので参考情報とお考えください

簡単に言うと、アルミペグは軽くできるけど、逆に嵩張るという事ですね。あとは、ペグとして利用するには直接地面に打ち付けるので「硬さや粘り」も重要になってきます。残念ながら、軽量であるアルミ合金は粘りは鉄には及びませんので、大きな石混じりの地面等だとペグが負けてしまい破損します。

あと、高価なためか7075Aを原材料として使っているアルミペグは多くなく、実際にはもっと強度が下がるため、1.3倍~1.8倍など、アルミペグの方が嵩張る傾向にあります。

ちょっと前置きが長くなりましたが、改めてHILLBERGのペグは軽量かつY字にすることにより断面寸法を大きく取り強度を確保。Y字形状にすると径が大きくなるので収納性は落てしまいますが、硬質~柔らかい地面まで使える汎用性を持たせられるのと、ジュラルミン採用による体積増加も気にならなくなるので、携帯性と汎用性を良いところでバランスさせていると思います。

代替品さがし

で、代替品を具体的に探した結果、下記2パターンしか無いなと。

  • 純正品と同じ様なジュラルミンのYペグ
  • TPOで通常のペグと柔らかい地面用のペグを使い分ける

で、純正品と同じ様なペグを探しましたが、やはり性能や品質、カッコよさ等すべてにおいて凌駕する製品は無い。いや、劣化感があり納得できませんでした。で、いきついたのはチタン製のネイルペグとVペグという組み合わせ。22本揃えるとなると重量や体積も気になるので、同じ重さ/強度でさらに体積も抑えられるチタンで、という結論に至りました。

チタンって?

比強度(同じ質量に対する強度)が鋼材やジュラルミンより高く、さらに強度当たりの体積もジュラルミンはおろか、鋼材よりも少ないという常識破りの素材です。

さらにステンレスのように、錆びにくいという特性もあり、靭性も高く、驚く程しなります。(曲げても元に戻る)まさにアウトドアには理想的な素材。

ただし世の中うまい話しは無く、非常に加工がしにくく結果的に超高価になるというデメリットが。

中華製のチタンペグなら安い

どの程度高いかというと、実はHILLEBERGでもチタンのペグは販売されていますがなんと6本で9000円弱、、、はい、さすがにこれは無理(笑)

でもご心配無く、同様の形状のチタンペグがAmazonや楽天で販売されているではありませんか。こちらなら1本あたり価格300円から。

今回20㎝のYペグの代替品なので20㎝前後のピンペグを探しました。テントのサイズから20㎝を超えるサイズのペグは要らないし、通常の形状のペグだと太くてオーバースペックだと感じました。

こちらは16.5㎝でHILLBERGのチタンペグ「ヒルバーグ スティンガーチタン ペグ」と同じサイズ感のもの。

 

20㎝のものも。

実は、Tent Mark Design(テンマクデザイン)からも同様のチタンペグが販売されています。
が、価格は500円/本と高め。仕上げも中華製と大して変わりなくおそらくこれも中華製ではないでしょうか。

16.5㎝でも良かったのですが、できるだけ利用強度を確保したいので少しでも長い20㎝のものに決定。

チタンのVペグ

あとはVペグですが、同じブランドで出されていました。

Vペグなのでペラペラ感は否めないですが、チタンでどの程度の強度があるか気になるところです。お値段はピンペグよりもさらに安い。評価もかなり良いみたいなので柔らかい地面用はこちらに決定です。

商品到着

ここからは筆者が実際に購入したものを写真で紹介してきます。

Boundless Voyage チタン ネイルペグ 20cm

まずはネイルペグの方のご紹介です。

届いたパッケージはいたってシンプル。ナイロンの包装の中に白字の収納袋。本来は8本×3の24本で手配しようとしていたのですが8本入りの在庫が足りなかったので6本×4で注文しました。

期待はしていませんでしたが、収納袋はめちゃくちゃ安っぽいです。きんちゃく状になっていて、口を絞ってビーズで止められるようになっているのかと思いきやビーズはスカスカで絞ってもすぐに開いてくる始末。

Boundless Voyage チタン ネイルペグ 頭の部分
頭の部分。仕上がりはキレイで中国製の製品で感じる雑さはありません。
Boundless Voyage チタン ネイルペグ 先
ペグの先端の仕上げも綺麗。先は結構鋭角です。あと、同じ長さ20㎝でもソリステ等よりはかなり径が細いです。使用した際に地面と接触する面積も少なくなるので設置強度が気になるところ。
Boundless Voyage チタン ネイルペグ 頭2
ハンマーで打った際の頭の耐久性も気になるところ。
Boundless Voyage チタン ネイルペグ ロープ
ペグの頭にはペグ抜き+目印用のガイロープが取り付けられています。ロープは収納袋同様に安っぽい。

パッと見た感じは付属品以外は品質に問題も無く期待できそうです。実際の使い心地は使ってみないとわからないということで、早速何度かキャンプに利用してみました。

使用結果ですが、チタンペグに期待していた通りの性能で大満足。重量は22本で500g程度でしかなく22本を片方の手で余裕で握り込めるぐらいの携帯性。

肝心の強度も素晴らしく、先が鋭角のせいかソリステ殺しと言われる固い地面のキャンプ場で利用しましたが径が細くて先端が鋭角なのもあってかソリステよりも軽く挿すことができました。あとこのペグ径が細いので、手で曲げる力を加えると見た目にわかるぐらい反るのですが手を離すと元通りまっすぐに戻ります。

あともうひとつ驚いたのが、大雨の中キャンプした際、ソリステはガイロープから滴る雨雫で地面が緩んでしまいペグが抜けてしまったのですが、このチタンのネイルペグは全く平気でした。どうも、ソリステは表面がザラザラでこのチタンペグはサラサラなのですが、表面処理の違いによりソリステは水が染み込みやすい様ですね。またこれも径が細いというところが関係しているかもしれません。

いずれにせよ、ケロン4GTで利用する限りは強度は全く問題無くいいところ尽くしのペグでした。

Boundless Voyage チタン Vペグ

さて、今度はVペグの方です。

パッケージングや収納袋はネイルペグと同様。

こちらも6本入りを4セットで24本購入。

Boundless Voyage チタン Vペグ その1
表面処理は艶消しというか、チタンの元地に近い感じでしょうか。ネイルペグ同様に仕上げは文句ありません。
Boundless Voyage チタン Vペグ その2
こちらは谷面。素材となるチタンの板厚は2㎜程度でしょうか。Vペグなのでやはり薄い。薄い程省スペース化できるところなので難しいところですが、強度がどうなのか気になります。
Boundless Voyage チタン Vペグ その3 コンパクト
12本固めてもこのサイズで収まります。これがVペグの一つのメリット。
Boundless Voyage チタン Vペグ その4
ヒルバーグの純正Yペグとの比較。チタンペグの方が圧倒的に軽いですが、やはりHILLEBERGのペグはガッシリと強度がある印象。
Boundless Voyage チタン Vペグ その5
ヒルバーグの純正Yペグと比べて体積的には1/4以下という印象です。これなら、ネイルペグと一緒に計48本収めても、体積・重さともに純正と同等に収まります。

こちらもキャンプで何度か実際に利用してみましたが、ソリステが必要になるような固い地面で利用したところ、ハンマーで強く叩いた際に曲がってしまいました。

ペグの肉抜きされているところが特に弱い様で、ペグが1/3程度頭が飛び出している状態で横の角度からペグを靴で踏んでしまったことによっても同様に曲がってしまったので、鉄やアルミのVペグ同様、あくまで柔らかい地面での利用用途に限定されそうです。肉抜きされていなければもう少し強度がありそうですが、、、。体積と重量はネイルペグよりこちらが圧倒的に軽いですね。

まとめ

記事の内容は如何でしたでしょうか。

中国製チタンペグ、購入するまでは本当のところどうなのか、と疑いを持っていましたが実際に使用してみて非常にコストパフォーマンスが高いと感じました。鍛造ペグと同じぐらいか、少し高い程度でチタンのペグが手に入るのであれば、ぜひおススメしたいです。

一度チタンのペグを使うと重い鉄のペグには戻れないですよ!!

ネイルペグ・Vペグ以外に通常の形状のペグも販売されていますので下記にリンクを貼っておきます。
通常形状のものは20㎝~40㎝のラインナップがある様ですね。価格は全体的にあAmazonが安いです。

 

それではまたまた~