皆さんこんにちは、らく~だです。

12月に入り今年も1ヵ月を切りました。皆さんはどのような秋キャンライフを過ごされていたでしょうか。気象庁の定義では、秋は9月から11月、冬は12月から2月のことを指すみたいですね。

つまり、これからは冬キャンシーズンという事になります。

冬キャンでは暖を取る事が必須ですよね。定番の焚き火や電気ストーブ、また電源付サイトではセラミックヒーターや電気毛布など、、、。暖房能力・サイズ・燃料。様々な選択支があり、楽しくも悩ましいキャンプ用暖房選び。

そんな中で、今回はちょっと変わった!?武井のパープルストーブを紹介します。

それではいってみましょ~

通称「武井バーナー」。101A、301A、501A

武井のパープルストーブとは「武井バーナー製造株式会社」が製造している余熱式のシングルバーナー兼ストーブです。

武井 パープルストーブ 501A

燃料はガソリンに比べ安全で安価かつ手に入りやすい灯油。かなり歴史が古く、正確にどれぐらい前から製造・販売されているというような情報はありませんでしたが、メーカーの歴史は昭和3年創業。当初はトーチランプ(水道管工事等の作業用バーナー)の製造をしていたそう。

ベースはシングルバーナー。バーナーの上に専用のホヤを取り付ければ、高火力のストーブに。火力は驚愕の5000Kcal!この熱量は他の製品を全く寄せ付けないスペック。

武井 パープルストーブ 501 バーナー 燃焼

シングルバーナーとして点火したところ。この青紫の炎がパープルストーブの名前の由来なのだそう。

武井 パープルストーブ 501A

ホヤを付けるとストーブに。本体からするとかなり大きなホヤで本格的なストーブとして秋冬に大活躍します。

武井 パープルストーブ 501A トヨトミストーブ(KR-47A)と比較

トヨトミのストーブと並べて。やっぱり秋冬のストーブは雰囲気もあって良いですね。

筐体は手作りの真鍮製でレトロかつ美しい仕上がり。圧倒的なスペックと携帯性、道具としての美しさから、コアなキャンプユーザーに絶対的な支持を受けている道具です。

各モデルのスペック

武井にはタンクサイズ+αの違いにより101/301/501の3種のモデルが存在します。バーナー部分はいずれも共通で火力も同じ。各モデルには501Aや101C等、型番の数字の後ろにアルファベットが付いているものがありますが、これはストーブのホヤとセットのものになります。

アルファベットの明記の無い、バーナー単体での販売もされているようですがほとんどはセットを購入されるみたいで、事実上セットが標準のようですね。

武井 パープルストーブ 101C

こちらはタンク容量が一番小さい101C。

武井 パープルストーブ 301A

こちらは中間のサイズに位置する301A。

武井 パープルストーブ 501A

こちらは筆者も所有している501A。一番大型のものです。

画像はオフィシャルですが、写真からとってきたのか色合いが如何にも昭和。

筆者が所有、利用しているのは501A。
各シリーズの相違点は下記表を見て貰えば分かります。

101A 301A 501A
火力 5000Kcal 5000Kcal 5000Kcal
タンク容量 0.5リットル 1.2リットル 2.8リットル
連続燃焼時間 2時間 5時間 10時間
ホヤ あり
(他と形状違い)
あり あり
タンク圧力計 なし なし あり
サイズ mm
(ホヤ装着時)
125×180
(125×245)
160×190
(160×330)
190×260
(190×370)
重量
(ホヤ装着時)
0.8kg
(0.95kg)
1.2kg
(1.8kg)
1.9kg
(2.5kg)
市場価格 ¥34,000弱 ¥52,000弱 ¥70,000強

まずは一番大きな違いがやはりタンク容量と燃焼時間。当然ですがタンク容量が大きいほどサイズは大きく、重くなりますが燃焼時間も長くなります。101については2時間と一般的なシングルバーナーと比べて少し長いかなという程度。しかし501になると10時間と長時間運用が可能です。

武井 501Aの燃料タンク

501のタンク。他のモデルのタンクとは作り方が根本的に異なる様で、ここにたくさん手間がかかり価格に反映されるとのこと。

次にホヤですが、301と501は共通、101は携帯性を考えてか軽量な専用品を採用しているみたい。実際に試してみたりはしていないのでなんですが、101のホヤは他と比べ構造が単純で軽く小さいことから、暖房能力は301/501に分がありそうです。

武井 パープルストーブ 101C

101Cのホヤは赤熱部の形状が他と違う。ホヤ自体もかなり軽量の様。

もう一つ大きな違いはタンクの圧力計の有無。このバーナーは燃料を燃焼部分まで送るのに空気を利用するため、点火する前にタンクを加圧(ポンピング)するのですが、タンクの圧力が不適切だと火が弱かったり不完全燃焼を起こしてしまい、十分な熱量が得られなかったり、バーナーの調子が悪くなったりします。

武井 501Aのタンク内の圧力計

101と301は圧力はポンピングした回数や燃焼状況で管理しますが、501は最初から圧力計が付いているので扱いが慣れていない方でも容易に圧力管理が可能です。

絶対に必要が無いものと言われるとそうなのですが、あると安心感が違いますしメーターを目でパッと見ただけで瞬時に確実に判断ができるので管理も楽です。

そして価格。一番小さな101と大きな501では価格に2倍以上の開きがあります。

キャンプ用ストーブとしてのスペック・サイズ感

武井の各モデルでサイズに差があるというお話をしましたが、そもそもキャンプで利用するストーブとしてはどうなのでしょう。火力は高い?低い?サイズは大きい?小さい?

答えはどのモデルでも「十分な火力で圧倒的に小さく軽量」、501に限っては「燃焼時間も十分」です。

他のストーブと火力とサイズ・重さ・燃焼時間を比較した表が下記になります。
武井は一番大きな501Aで比較しています。

トヨトミ レインボー
(対流式)
フジカ ハイペット
(反射式)
武井 501A
(反射式)
火力 Kw
(Kcal)
2.5Kw
(2150Kcal)
2.5Kw
(2150Kcal)
5.8KW
(5000Kcal)
サイズ 388×388×474.5 310×310×432 190×190×370
給油量 4.9L 3.6L 2.8L
重さ(最大給油時) 11.1kg 9.1kg 5.3kg
連続燃焼時間 20時間 12時間 10時間

どうでしょう?表を見れば、如何に武井のパープルストーブが小さくて軽くて熱量が多いかが解っていただけると思います。燃焼時間についてはトヨトミレインボーが20時間と燃費がダントツに良いですが、一泊のキャンプであれば武井でも給油の頻度は少なそうです。2泊だと予備燃料が必須ですね。これはフジカも同じ。

スペック表からは見えない部分

上記まで武井の良いところばっかり推してきましたが、やはり全てが完璧なものは世の中には無く、欠点もあります。デメリットの部分に注目してみましょう。

点火が煩わしい

これは後程詳しく解説しますが、武井のバーナーは余熱式なので他ストーブとは違う特殊な操作(マニアの間で儀式とも言われる)が必要になります。

具体的には、まずは燃料がバーナー部分から噴射されるようにポンピング(自転車のタイヤのい空気入れみたいな作業)し、タンクを加圧した後でバーナー部分を数分間余熱(温める)してから着火する必要があるんです。

慣れれば1~3分程度で手際よく着火ができるようになりますし、頻繁に着火・消化を繰り返さないストーブとしての用途であれば大きなデメリットにはなりません。

YouTubeなどの動画サイトで「失敗すると大火事になりますよ」的な動画を投稿されているのを良くみますが、コツを掴めば炎上はしないし、炎上したとしても火柱は高くて数十センチ程度で落ち着いて栓を締めればすぐに止まります。焚き火の火のように熱くて近づけないとかもなく、炎上したからすぐに爆発とかするわけでないのでそこまで心配する必要はありません。

ただし、CB缶等のガスバーナー等と比べると、扱いにコツがあることは確かです。

音がうるさい

これは気になる方は気になられるのではないでしょうか。余熱式のバーナーは燃料のラインを温めて、バーナー部でそれを瞬時に気化噴出させ、燃焼させる原理で高火力を得ています。

この気化噴出させる際に、「コォー」とガス缶式バーナーのそれを大きくしたような音が出るんです。静かな場所だと、武井の音だけが聞こえているような状況になります。

※どの程度と言われると難しいですが、筆者的には気になるような程度・質の音ではないとだけ申し上げておきます

定期的なポンピングが必要

先ほどから、武井はポンピングしてタンクを加圧していると書いてきましたが、タンク内の燃料が少なくなるとタンク内の空洞部分の容積が大きくなり圧縮された空気は圧力が下がってきます。圧力が極端に下がると、バーナーに燃料が届かなくなってきます。

つまり燃料が減る度に加圧操作(ポンピング)が必要になってきます。

武井 501Aのタンク 加圧ポンプ
感覚的には1~2時間毎ぐらいで加圧すれば大丈夫ですが、テント内での長時間運用をする上ではデメリットとなりますね。

加圧を忘れると火が弱くなったり消えたりする上、不完全燃焼で煤が溜まり燃焼不良を起こす原因になります。本来は他の石油ストーブでも一酸化炭素中毒の恐れがあるのでダメなのですが、ストーブを付けたまま就寝することが構造上できないです。

火力調整が難しい(本当はしてはダメ)

武井バーナー 高火力

5000Kcalの炎は相当の火力です、、、

これはストーブとして利用している際はさほどデメリットに感じないのですがバーナーとして利用する際に決定的なデメリットとなりえます。

まず、ツマミを絞っていっても炎が消えてしまうギリギリの位置まで火力は全開。でそこから本当に少しずつ絞っていくと多少火力調整が効きますが少しでも絞り過ぎると炎が消えてしまいます。

武井のバーナーは常に全開で利用するように設計されていて、ツマミは火力調整をするためのものでは無いからなのですが、これのお陰でバーナーとして調理に利用する際は火が強すぎるんです。

本当は火力調整して弱火で長時間利用したりするとバーナーの余熱不足で不完全燃焼したりであまり良くないのですが、筆者は場合により多少の火力調整をします。

また、焼き物で火力調整が必要な場合は、フライパン等を使い調理器具を手で持って炎から距離を取って火力調整すれば対応できます。あと、ホヤを付けた状態で調理に利用した場合もホヤで熱が吸収されるので弱火相当になります。湯沸かし等はこのパターンでケトルを載せておくのが使いやすいです。

以上が筆者の考える武井のデメリットです。すごく繊細で扱い辛い様な印象がありますが、筆者はシーズンオフも灯油は入れっぱなし、メンテナンスは1年に1回の煤拭き取り程度で、結構ラフに5年程使っていて、一度も不調になったことすらありません。

※燃料入れっぱなしは基本的には燃料ライントラブルの原因になりますのでマネをしても絶対大丈夫というものではありません

トヨトミの大型ストーブ(KR-47A)と暖かさを比較してみた

キャンプに用いるには比較的大型のストーブであるトヨトミのKR-47Aを持っているキャンプ仲間がいたので実際にキャンプで利用比較してみました。

武井501AとトヨトミストーブKR-47Aを並べて利用

結果としては暖房能力は「ほぼほぼ互角」といったところでしょうか。

赤熱部に手をかざした時の暖かさ、ストーブ上部に手をかざした時の暖かさは武井の方が勝っていましたが、KR-47Aは本体サイズが大きいので熱が分散している感があります。確かに武井のパワーが5.8Kwに対してKR-47Aは4.7Kwなので武井の方が熱量はあるはずなのですが、最終的な暖房能力という意味では、トヨトミのストーブの方が対流式ストーブとして熱を効率的に循環させられそうなのもあり互角という印象を受けました。

本体・カスタムグッズの写真一覧

ここでは武井本体や付属品、各メーカーから販売されているカスタムグッズを写真を交えて紹介します。

本体外観と各部

こちらがバーナーの状態。これだけでバーナーとして利用可能。

武井バーナー 501 外観バーナー部の風防は取り外しをしても利用できる。この風防は付属品だが昔は付いていなかったらしい。

武井バーナーの風防外した風防の写真。

武井バーナーの風防を外したところ
さらに付属のゴトクを乗せると、調理する鍋等が安定する。
こちらは本体と同じく真鍮製?結構重量感がある。
武井バーナー 円形ゴトクを利用
こちらがゴトクを付けた状態。武井のバーナーというと、こちらの形態の印象が強い。
武井バーナー ホヤを利用ホヤ部分を拡大。燃焼部は熱線が綺麗に巻かれている。これを炎で温めて赤熱し遠赤外線で暖かくなる原理。ホヤ部分も仕上げが美しく品質が素晴らしい。ホヤのガラスは割れるので注意が必要。
武井バーナー 501A ホヤ拡大手前に見える丸い形状のものが、加圧ポンプのノブ。武井バーナー 501 加圧ポンプのノブこちらがタンクの圧力計。ポンピングすると時計回りに振れて圧力が上昇するのが目視できる。

武井 バーナー 501 加圧ポンプ左手に見えているのは余熱用バーナー。余熱式のバーナーは都度アルコールをトレイに注いで余熱をする形式のものが多いが武井は加圧したタンクから灯油を霧状に噴射し、それに火をつけて余熱が可能なのでアルコールは不要。

武井 バーナー 501 余熱用バーナー武井 バーナー 501 余熱用バーナー

ロングゴトク

筆者が利用しているカスタム用パーツや収納ケースも紹介しますね。

武井バーナーですがホヤを付けた状態でも上に手をかざすとかなりの熱量があることがわかります。この熱を利用すればストーブとして利用しつつ調理もできるのですが、ホヤの上に直接モノを乗せる事ができません。

武井 パープルストーブ ホヤ上面よく、このホヤの上にゴトクを置いて調理器具を載せている方がおられますが、燃焼中はバーナーがかなり熱くなっておりホヤもこのバーナー部から支えているために、重いモノを乗せると熱で柔らかくなっているバーナー部が曲がってしまったりして壊れてしまうんです。

武井501 ホヤに円形ゴトクを乗せたところそこで海援隊カスタムゴトクの登場。これはバーナーとして利用する際に付属しているゴトクを延長したような形状。これでストーブとして利用しながら安心してケトルで湯をわかしたりすることができます。

武井501A 快援隊 カスタムロングゴトク
こちらも付属のゴトクを乗せた方が安定します。

武井501A 快援隊 カスタムロングゴトクに円形ゴトクを乗せた

OXTOS(オクトス) 帆布ストーブケース

こちらは武井がシンデレラフィットする帆布を使った収納ケース。名前は「ストーブケース」ですが、武井バーナー専用に設計されている様で本当にシンデレラフィット。

OXTOS 帆布ストーブケース #1 武井501用

筆者が購入したのはバーナー状態での収納に適した「OXTOS 帆布ストーブケース#2」。ホヤ装着状態での収納に適した「OXTOS 帆布ストーブケース#1」もラインナップされています。

OXTOS 帆布ストーブケース #1 武井501収納

バーナーを収納したところ。ゴトク・風防等の付属品も全て納める事が可能。

OXTOS 武井バーナー 五徳用ケース

ゴトク用ケースも付属。

OXTOS 武井バーナー 円形五徳用ケース

別売りですが、円型ゴトク用の専用ケースやロングゴトク用のケースなんてものも販売されています。

OXTOS 帆布ストーブケース #1 武井501用 底部は皮

底部はレザー。帆布部といいクオリティ非常に高いです。

収納ケースにしては高いのが欠点ですが、純正の木箱もそれなりの価格で販売されているので、見た目や保護性等を考えると、少々高くてもこのケースの方が満足度高いと思います。

101,301、501それぞれのサイズでラインナップされていますので気になる方はご検討されてみてください。

こちらがホヤ付き501Aが収納可能な#1

こちらがバーナーのみの501を収納する#2

こちらはホヤ付きの301Aが収納可能な#3

こちらはバーナーのみの301を収納する#4

こちらはホヤ付きの101Cが収納可能な#5

こちらはバーナーのみの101を収納する#6

ロングゴトク専用ケース

円形ゴトク用ケース

まとめ

これ一つ車に積んでおけば夏はホヤを外して調理用バーナー、秋冬はホヤを装着してストーブとして大活躍します。バーナーにおいては大きな中華鍋を使うような高火力でしかできないような調理も可能。冬は車にほぼ常時積んでいるような状態です。

ガスのように一捻りですぐに利用可能というワケではないので、必ずしも万人におススメできるものでは無いと思いますが、扱い方とクセに慣れればキャンプの強い味方になると思います。

どのモデルを買えば良いのかですが、ストーブとして長時間利用を想定するのであれば501Aにすることをおススメします。余熱も必要なので途中出の給油はできるだけ控えたいところです。

メインはバーナーとして、たまにキャンプでストーブとしてというのであれば301Aでしょうか。

101は連続燃焼時間が2時間と短いのでバーナーとして割り切った方が使い勝手が良さそうです。

武井バーナーの持つ特性を最大限に発揮できるのは501Aです。少々お高いですが、一度購入したら間違い無く一生ものの501Aが筆者イチオシです!!

それではまたまた~