皆さんこんにちは、らく~だです。
今日はまたかなりマニアックなネタ。
昔、記事に書いたように筆者は双眼鏡を複数持っており、釣りや旅行、ハイキングなどさまざまなアウトドアアクティビティで利用しています。
ある時のこと、釣りに使っているライフジャケットをより動きやすい薄手のものに買い替えたのですが、代償として収納が少なくなり、双眼鏡を収納する場所が無くなってしまったのです。どうしたものかと考えていると、収納スペースの他にも、普段使っていて他にも煩わしいなと思うポイントがいくつかあったのです。
- かさばる
→特に、中型以上の双眼鏡となるとミラーレス一眼レフ並みのスペースを取ります - 利用までのアクションが多い(収納までもまたしかり)
①収納場所のジッパーを開く
②折りたたんだ状態の双眼鏡を取り出す
③取り出した双眼鏡のストラップを首にかける
④双眼鏡のヒンジを開いて幅を調整する - より明るく見たい
→釣りで夜明のまだ明るみ出す前から移動して、釣る場所の観察などを行うため、現在利用している20㎜口径の双眼鏡では役不足(良く見えない)
とくに、「かさばる」というポイントにおいては現在使用しているNikon HG-L 8×20も同クラスではかなりコンパクトな製品なのでこれを根本的にコンパクトにすることは物理的に難しい。
さらに、より明かるくみたいとなるとレンズの口径を大きくすることになるため逆に今よりも筐体サイズが大きくなってしまう。で、そうこう悩んでいるうちに「単眼鏡]というものに辿り付いたんです。
写真のように単眼鏡は鏡筒が一つで鏡筒同士を繋げるブリッジ部分もないので、非常にスペース効率が高くコンパクトになります。
単眼鏡は双眼鏡にように距離感が分からない(臨場感に乏しい)とありましたが、「薄暗い中で遠くのもの(主に磯の岩場の形状や波の状態など)を観察する」という目的を考えた時に「見えること」が大事で臨場感はそこまで必要無いのではないかと思い、単眼鏡へのリプレースをしたところ、予想以上に良かったため、双眼鏡と同じぐらい単眼鏡も購入してしまう結果になりました、、、。
てなことで、前置きが長くなりましたが、今回は単眼鏡の魅力と筆者の購入品、そしておすすめ品などの紹介をしていきます。
それでは行ってみましょ~。
単眼鏡の存在意義(選択理由)
以前の記事で双眼鏡をおススメするという記事を書いた以上、なぜ今度は単眼鏡なのかというところのご説明をしておかなければならないでしょう。
単眼鏡よりも双眼鏡のほうが世の中に浸透していることが示すとおり、立体的に見えない、見かけ視界が狭く感じる、ブレやすい(持ちにくい)など単眼鏡は双眼鏡と比較したとき、明確な利用上のデメリットが存在します。
じゃあ、なぜ単眼鏡という製品が存在しているのでしょうか。
光学性能は無視して(双眼と単眼の全く同じスペックの製品があるとして)単眼鏡のメリットを並べてみます。
軽い
鏡筒が1つなので、2つの双眼鏡と比べると重量が半分になるのは想像に容易いと思います。実際には双眼鏡に存在する鏡筒間のブリッジも無くなるので、だいたい半分以下になると思っておいて大丈夫です。
小さい
単眼鏡でも対物レンズの口径により本体サイズが大きくなるので一概に小さいとは言えませんが、こちらも重量と同様の理由で、同じクラスの製品だと双眼鏡の半分以下になりますね。鏡筒1つとブリッジが無くなることにより、思っている以上にコンパクトになります。
手返しが良い
鏡筒が一つなので、レンズキャップなどを付けている場合は付け外しする手間が半分になり、双眼鏡の様に目幅調整も不要、本体も小さいので出し入れがスムーズと手返しの良さは圧倒的です。
ただし、収納や取り出し頻度が低く長時間首から下げているようなシーンではそこまで手返しに差は出ないので実際の程度はケースバイケースです。
価格が安い
これも重量と同様の理由で半分ぐらいになるケースが多いと思います。ただし、フォーカスの機構が双眼鏡とは別になっていること、あと箱やアクセサリなどのパッケージのコストなどは本体の大小で一概に追従するものではないことからか、半分から2/3ぐらいの間の価格が設定されること多いです。
このような特徴から、単眼鏡の存在意義(選択理由)は下記のようなものになります。
- 本体サイズのダウン
→できる限り、本体サイズや重量をダウンしたい(けれども光学性能は維持したい) - 光学性能のアップ
→光学性能を上げたい(けれども本体サイズや重量はこれ以上大きくしたくない) - 手返しのアップ
→本体の出し入れの頻発が想定される場合にもっとテキパキ出し入れできるようにしたい
「1」「2」いずれも、本体サイズが小さいことによるもの、③は構造が単純なことによるものです。ただ、本体サイズをダウンしたいのであれば、双眼鏡でも小口径のものを探せば良いですし、光学性能を上げたいのであれば大口径のものにすれば良いでしょう。ただ、小口径にすれば光学性能は落ちますし、大口径にすればサイズがかなり大きくなってしまいます。
ある意味、双眼鏡の特徴を捨てて小さなサイズと光学性能の両立を行えるのが単眼鏡、ということになります。逆に双眼鏡の特長は下記のようなものになります。
- 手ブレしにくい(単眼鏡よりも)
→横長の本体の両端に手を添えるので単眼鏡に比べると手ブレしにくい。ただし単眼鏡も慣れにより双眼鏡と同等程度に扱えるようになる - 像に立体感がある
→両目で見るため、対象物との距離を感じることができる。肉眼のように*mぐらい、、、などはわからずあくまで対象物に立体感を感じる程度 - 覗いた時に像が広く感じる
→こちらも両目で見ることによるもの
双眼鏡の特徴はどちらかというと感覚上の要素が多いように筆者は感じます。ただ、それが些細な差かというとそうではなく、風景を楽しんだり、バードウォッチングで躍動感を感じようとしたりする際は非常に重要な要素だと思われます。
これだけは感じ方にかなり個人差がある気がしますので、実際にお店などで除き比べて、「自分はどう感じるか」を確認した上で単眼鏡でも良いのか、双眼鏡が必要なのか検討すべきです。
双眼鏡よりさらにニッチな単眼鏡の市場
さて、筆者は商品を選定する際、店舗で扱っているようなものであればどのような製品があるのか大型の家電店(ヨドバシカメラです、、)を見に行きますが、単眼鏡に関しては展示製品が非常に少ないです。
どうも日本で単眼鏡といえば、美術や劇場の鑑賞用としての需要が多い(むしろ他の需要がほぼ無い?)様で単眼鏡のラインナップもそれに準じたものとなっている印象です。
具体的には口径20㎜程度で、3倍~10倍程度の倍率のもの、と言った感じ。
野鳥鑑賞ではフィールドスコープなるカテゴリの製品がありますが、これはどちらかといて据え付けて使うような製品なので、手持ちを想定した光学製品とはまた別のカテゴリですね、、、。
筆者がヨドバシカメラで単眼鏡を見て回った際に、その少ないラインナップの中でひと際輝いて見えたのがLeicaのMonovid 8×20。過去に海外出張に行ったときに海外の空港に売り場があり衝動買いしかけたこともある製品。
スタッフの方にお願いして実際に覗かせてもらい、流石Leicaらしく素晴らしい像だなと感心しましたが、、、ちょっとまてよ。自分はこんなものを求めているのではない。いくらMonovidの性能が優秀だとしても口径20㎜から得られる明るさは所持している同じクラスの双眼鏡「Nikon HG-L 8×20」とおそらく大して変わらない。
スタッフの方にお礼を言って、「とりあえず、出直しだな」と店を後にしました、、、。
※このあと、巡り巡ってこのMonovidも購入することになりますが、、、
世界に目を向ける
日本語でインターネットで検索したところで、出てくる製品はヨドバシカメラ以上でもなく以下でもなく、本当にニッチな市場なのだなぁと痛感した筆者ですが、めげずに目を向けたのが海外。
なぜならば、双眼鏡の世界も単眼鏡ほどではないにしろニッチな市場で、特にハイエンドな製品においてはバードウォッチングや天体観察を目的とする方がほとんど、それ以外は「光学マニア」しか辿らないような市場なんです。
そこで決まって並ぶのは通称「御三家」の名で呼ばれるSwarovski・Leica・Carl zeissの3つのメーカー、そしてNikon、Vixen、Kenkoを代表とする国産メーカーです。
「御三家」の性能や所有感は世界最高のもので、双眼鏡の世界を知らない一般人には考えられないような価格が付いています。(主に10万円~40万円ぐらい)国産品はおもちゃのようなものから、価格と性能がバランスの取れたミッドレンジのものも揃っていますが、ラインナップが多いとは言えず、世界に目を向けるともっとたくさんのメーカーや製品があり、「日本は売れないからこれぐらいしか売っていない」という感じがあります。
しかも、日本でも販売しているメーカーは単眼鏡に至っては20㎜前後の小口径の単眼鏡しか販売していないのです。そんなわけでもっと自分のもとめる様な製品は無いものかと海外のレビューサイトを漁りはじめたのです。
初の単眼鏡購入からの、、、
海外にはいろいろなレビューサイトがあり、目的別に多角的にレーティングをしていたりとかなり有用な情報があります。そんなレビューサイトの一画で見つけたのが「2021年単眼鏡ランキング」なる記事でした。
そこでやっと「これ良いじゃないか」と思える製品に巡り逢うことに。
「Opticron BGA 8×42 monocular」と「Vortex Recce Pro HD 8×32」という製品。
Opticron BGA(前者)はシンプルにパフォーマンスを突き詰めた製品で、レンズ径42㎜に対してボディも含めた径が43㎜、全長130㎜弱と42㎜径の製品とは思えないぐらいコンパクトな製品。ただし、コンパクトにするためか外装にゴムコーティングなどはしておらずアルミボディがむき出しのため、アクティビティで落としたりぶつけたりすることは許されないような構造。レビューサイトではバードウォッチング部門でベストバイに選ばれていました。
Vortex Recce Pro HD(後者)は主にハンティングでの利用を想定した製品らしく、レンズ径は32㎜とGBAよりその部分のスペックが劣るもののEDレンズを使用しており、本体径はGBAより7㎜程大きく、厚いゴムの外装で覆われていて耐久性がかなり期待できる感じ。対物/接眼両レンズのカバーが紛失しないように本体側に繋がれているものが付いていたり、本体ごとクリップでベルトなどにぶら下げられるようになっていたりと、アウトドアアクティビティで気を使わずに使えるような工夫が随所に見られる製品。ハンティング用とあって距離や大きさを測るための目盛り(レティクル)が付いています。
そして両製品ともMade In Japan。どこがOEMで生産しているんですかね、、、。
結果的には気付けば後者の「Vortex Recce Pro HD 8×32」を購入していました、、、。
で、その代わり(ってなんだ!?)、「Opticron DBA VHD+ 8×42」なるものを見つけて追加でそちらもポチっとしてしまいました、、、。
Reece HD Proよりもレンズ口径が大きく、これこそ朝夕の暗い時間帯に活動することが多い釣りに利用したいと言いたいところですが、海水を頭から被ったりすることもあり、落下も荒磯の岩の上となるとDBA VHD+のラバー外装では少し心もとない感じもします。これらの状況を踏まえRecce HDは釣り専用、釣り以外のアクティビティでDBA VHD+という棲み分けがをすることにしました。
所有している単眼鏡の紹介
Vortex Recce Pro HD 8×32
Opticron DBA VHD+ 8×42
サイズ:全長145mmx径51㎜
重量:327g
瞳径:5.25mm(暗所では4㎜~5㎜が最適とされる)
実視界:7°
防水:ガス充填(完全防水)
対物レンズ口径42㎜、EDレンズ、フィールドフラットナーなど双眼鏡のハイエンド製品でみられるものが奢られており、自身が調べる限りではコンシューマー向けでこれ以上高性能な単眼鏡は無さそう。海外のレビューを見ても、御三家のフラグシップ機に迫る光学性能を持っているようです。同クラスとしては実視界が狭いのが気になるところか。こちらは国内での販路が無いので輸入で手に入れる必要があります。
Leica Monovid 8×20
20㎜クラスの単眼鏡の中で圧倒的な光学性能とライカならではプレミアム感を持つ単眼鏡。捻じ込み式のクローズアップレンズを使えば最短25mの焦点距離でルーペの様な使い方も可能。
通勤中など人が多い場所で抵抗なく振り回せるという理由で「Recce Pro HD」、「DBA VHD+」に続いて購入。もともとEDCポーチに常に入れて携帯していたSwarrovski CL Pocketに替わり、旅行や他アウトドア目的で出掛ける時以外はコレをケースに入れてキーホルダーの様にベルトホールにぶら下げています。
平日はポケット双眼鏡を仕事のバッグに放り込んで持ち歩いていたのですが、あれは何だろう?というシーンがあっても、双眼鏡を出すケースが極端に少なかったんです。なぜならば、「目立つ」から。自分の仕事場は大阪の中心地、自宅は京都駅近辺で道は人通りが多く自宅までの移動の主な手段が電車なので、双眼鏡を出すのには勇気が要るんですね。
このクラスの単眼鏡は劇場や美術鑑賞目的で倍率も5倍~など比較的低いものが多いのですが、この製品は8倍の倍率なので汎用性も高く双眼鏡と同様の用途での利用もできます。
ただし、あくまで利用もできるというだけで、使えるのであればさらの口径の大きな製品や双眼鏡の方が快適なので、いつでもどこでもパッと出して使えるというポイントにおいて有用性のある製品なのかなと思います。実際に実視界、見かけ視界も狭く感じますし、光軸に近い場所に目を持っていかないと像がケラれやすいなど、大きなサイズのものと比べると実性能は低いです。ただし、像の発色や解像感に至っては自身の持っているより口径の大きなものと勝るとも劣りません。
実際に単眼鏡を利用してみて
実際に単眼鏡を使用してみて、双眼鏡と比較して感じた内容をまとめてみました。
携帯性
予想通り、同じ口径の双眼鏡と比較すると圧倒的にコンパクトです。「Recce Pro HD」や「DBA VHD+」については口径32㎜/42㎜なのでさすがにジーンズのポケットにサッと入れれるようなサイズとはいきませんが、20㎜~25㎜クラスのポケット双眼鏡と同レベルか円筒形の分、より収納しやすいぐらいです。特に「DBA VHD+」はポケットサイズの双眼鏡と同じスペースで42㎜の口径を携帯できるということでこのメリットは大きいと思います。
Monovidに至っては腰からキーホルダーとしてぶら下げていても気にならないレベル。
Monovidは実際にHazard4の Mil Kohlaというライトポーチに入れてベルトループやカバンに掛けてEDCしています。
手返し
双眼鏡と比べ、取り外しをするレンズキャップの数が少なく、ヒンジの眼復調整が不要なことから手返しの良さも単眼鏡の方が圧倒的。
光学性能
「Recce Pro HD」や「DBA VHD+」「Monovid」は単眼鏡の中でも高価格帯の製品で、フルマルチコート、EDレンズとそれなりの構成が奢られており、ライカのハイエンド双眼鏡(Ultravid HD 8×32)と比較しても遜色のない性能を持っていました。製品のラインナップが少ない、というハンデはあるもの単純な光学性能という点においては、双眼鏡の鏡筒を一本にしたイメージで間違いなさそうです。
購入した各機を自身の愛用しているSwarovskiのCL Pocket 8×25と比較しましたが、周辺部のボケや色収差は価格差からか多少気になるものの、中心部についてはCL Pocketのそれと差は感じないどころか、レンズ口径からか解像度については「Recce Pro」「DBA VHD+」の両製品が凌駕していました。(明らかにCL Pocketでは確認できないような細かいディティールが両製品では見えています)
明るさはレンズ口径32㎜並みの明るさを持つと言われるCL Pocketだけあって、口径32㎜のRecce Pro HDはCL Pocketと比べてわずかに明るい程度、DBA VHD+については1段程度明るく見える結果になりました。Monovidについては流石に口径不足でCL Pocketと比較し一段暗い印象。
その他のおススメの単眼鏡
まとめの前に、筆者が購入した単眼鏡が比較的高価な製品でしたので、そこまでお金を出せない、という方向けにコストパフォーマンスも考慮したおススメの製品を紹介しておきます。
もちろん、コストを問わないという方は筆者が購入したものを選んで頂いて間違いありません。
Vortex Solo 8×25/8×36
価格は10000~20000円程度。友人が購入したので覗かせてもらいました(8×36)が、Recce Pro HDと比較して色収差はやや目立つものの、価格対性能比は非常に高いと思います。
Recce Pro HDと同様にクリップが付いていて、胸や腰、MOLLEベルトに固定できるのは非常に便利。
Vortex Solo 8×25
Vortex Solo 8×36
Opticron BGA Monocular 8×42
対物レンズ口径42mmに対して本体径が43㎜、全長12.7㎜という圧倒的なコンパクトさを持つ製品。8×20クラスのポケット双眼鏡と比較しても明らかにコンパクトに収納できます。ただし、本体はラバーアーマーでは無く、アルミ製の鏡筒が露出しているため、ハードユーズには適しておらず、取り扱いには注意が必要です。できる限りの明るさをできる限りの小ささで、と考えた時にはこれが究極の選択かもしれません。
サイズ:全長127㎜x径43㎜
重量:285g
瞳径:5.25mm(暗所では4㎜~5㎜が最適とされる)
実視界:6.3°
防水:ガス充填(完全防水)
賞月観星 Pleasing ED Mono HR8×32 WP
対物レンズ口径32㎜、フルマルチコート、EDレンズ、完全防水、ラバーアーマーとフルスペックかつシンプルなデザインでコンパクトな製品。EDレンズ搭載でメーカー小売価格が16800円ですので、破格といってもいいでしょう。
賞月観星 Pleasing ED Mono HR8×25WP
こちらはMonovidの代替品となりそうな製品。対物レンズ口径は25㎜とMonovidより大きいですが、本体サイズはほぼ同じ。
今後は単眼鏡が主力になるかもしれない
実は、自分が単眼鏡でも良いもう一つの理由として、事故で右目の中心部の視力がほとんど無いことが挙げられます。視力が全くないのではなく、網膜が損傷しており、像が歪んでボヤっと見えています。周辺部視力はある程度あるので両目で見ることにより距離感は掴めるのですがこと細部を確認するとなると右目の像が邪魔で片目を閉じた状態の方が見やすいのです。
そういう理由もあってか軽く使ってみた感じでは、単眼と双眼の差異はそこまで感じなかったので、もしかすると今後は単眼鏡の方が出番が多くなるかもしれないと思っています。
「モノの細部を確認する」という目的だけなら、単眼鏡はスペース効率が良くコンパクトで、より口径の大きなものをポケットサイズで持ち運べるというメリットは大きな武器だと思います。
それは、夕時分にその辺をフラッと散歩するのに口径42㎜の双眼鏡を首からぶら下げる覚悟があるのか、というお話です。逆に真昼間しか使わない想定ならポケットサイズの双眼鏡でも十分な明るさなので問題ありません。
筆者が今回ベンチマークとした「Swarovski CL Pocket」は同クラスで最高の性能を持つ思われる製品ですが、それを基準にサイズを抑えたままより解像度や明るさを求めるため、32㎜や42㎜の単眼鏡を検討するという流れになりました。そして結果的にはEDCするものについても双眼鏡から単眼鏡に置き換えてしまいました。
光学機器の「見え方」に関しては個人の「感じる程度」や「趣向」で大きく評価や満足度が別れるものですので、この記事を見られている方が必ず筆者と同じように感じる事は無いと思いますが、筆者の感覚では単眼鏡を双眼鏡に置き換えたり、単眼鏡を今のコレクションに追加することにより、そのメリットを受ける方は一定数おられるだろうと思いました。
2021/6/3追記
その後、短期間に色々な場所で利用を重ねてみました。
単眼鏡は遠方のものを確認するという目的においては双眼鏡と全く同じ性能を有していますが、鳥などの移動物を捉えたり、風景をより美しく観察するのは、双眼鏡に圧倒的な利があります。
もちろん、単眼鏡でも移動物を追えるのですが、みかけの視界がせまく見えるので、移動物が突然視界内に入ってきても反応しきれず追いきれない様な印象です。また、やはり片目で見るので長時間覗き続けるのは苦手ですね。
つまり、荷物に余裕があって、見る対象が動くものや風景の場合は双眼鏡、荷物の嵩をできるだけ低くしたい、軽くしたい場合や、釣りや旅行など主目的が見る以外にあるか、静止物の確認が主な場合は単眼鏡、といった使い分けがベストなのかな?と感じました。
それではまたまた~